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【怖い話】車と同じ速さで

      2016/05/02

ある夏の日の出来事。

実家に帰省していた大学生Aは、お盆が明けたので自分の家に戻る途中だった。

帰省ラッシュを避けようと、夜中に山道を車で走っていた。

途中で尿意をもよおしたため、車を脇に止め、茂みの中へ入ってった。




用を足し終え、ふと顔を見上げると白い着物の老婆が浮いていた。

老婆は動かず目を見開きAをジッと見ていた。

Aはびっくりした。

よく見るとそれは首吊り死体だったのだ。

腰が抜けそうになりながらも自分の車に辿り着いた。

「ここは山の中で他の車は一台も通らない。とにかく警察に通報しなければ。今来た道を戻るより、このまま進んで街に出たほうが早い。」

Aは車を走らせた。

山道は暗い。

Aの車のライト以外明かりなんてなかった。

Aはさっきの恐怖がまとわりついて、街に出る事だけを一心に考えていた。

そして、前方に微かな明かりが。それはトンネルだった。

「ここを抜ければもうすぐ街に出る。」

トンネルに入りAは少し安心した。

ふとバックミラーを見ると、なんと自分の車の真後ろをさっきの老婆がすごい形相で車と同じ速さで走って追っかけてくるのだ!

Aは

「わああっ!!」

と叫び、またバックミラーを見ると何もない。

Aはこれは一種の強迫観念だと思った。汗がふきだしていた。

しかし、サイドミラーを見ると車の真横に老婆が…!!

老婆の目はAを凝視していた。

Aの車はそのままトンネルを抜けたところカーブを曲がりきれず崖下に落ちてしまった。





 

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