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寂れた旅館|東北地方の温泉宿で体験した恐怖体験

      2016/03/28

親から聴いた話。親が新婚の頃だから30~40年前の事だと思います。

東北のとある観光地に行った両親は、下に川が流れる景色の良い温泉宿に泊まったそうです。ただ、景色が良いと言っても宿に着いたのは夜7時過ぎ。川側の部屋を予約していたので、翌日の景色をとても楽しみにしていました。

しかし、チェックインを済ませようとフロントで手続きしていると、どうも係の人の態度がおかしい。顔は笑顔なのだけど、どこか怯えているような様子で「昨日の雨で少し増水していて、夜はうるさいかもしれません」と、部屋を替える提案をしてきました。

歯切れ悪く伝える従業員の方に当時両親は「変だな」とは思いつつ、「気にしませんから」と部屋を替えずに案内してもらったそうです。

何はともあれ、せっかくの旅行だからと深くは気にせず、母はお夕食の後、お風呂に向かったそうですが、しかし、やはり何か変なのです。

「(私たち以外に10台近く他県の車が停まっていたのに、誰1人として遭わない)」

廊下でもお風呂でも。お客さんだけでなく、従業員すら館内ですれ違わなかったそうです。

さすがに少し気味が悪いと思いつつも、湯船に浸かった時でした。

キャハハ…

突然、女の子の笑い声のようなものが大浴場内に響いたのです。

さっきまで人の気配すらなかったのに、他のお客さんかな?と思って振り返ってみますが誰もいません。

母は気味が悪くなり、急いで上がり、部屋に帰ったそうです。

父は「酔っているんじゃないか?」と笑い、その場は納まりましたが今思えばこれが全ての始まりでした。

次に父がお風呂に向かいました。

やはり人っ子一人遭わない。それどころか、お風呂ではいきなり積んであった桶が崩れたり、浴場のランプが切れたり。

父は偶然と自分に言い聞かせたものの、母のこともあるので、急いで部屋に戻ったそうです。

さすがに気味が悪すぎる。

「明日、陽が昇ったらすぐにチェックアウトしよう」

父と母はそう話合い、何かあったらと思い部屋の電気をつけたままで床につきました。

ところがしばらくして急に電気が消え、

パキッとかバンッとかキィキィとか

色んな音が部屋中に響きました。

その内、嘘のような話なのですが、まるで地震が起きているかの如く部屋の備品が揺れ始めたのです。

地震か?とも思ったそうなのですが、自分たちには体感がなく、館内も慌てる様子もなく…。

完全に恐れおののいてしまって呆然としたそうなのですが、逆にテンプレ通りとも言えるポルターガイスト現象にどこか可笑しくもなり、急いで着替えて荷物を詰め込みフロントに駆け込んだそうです。

 

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