アクセスランキング

【恐いい話】空中に向かってもがき出す

   

同じアパートで家族ぐるみのつきあいだったA(夫)が

「背中がいてー。手が上げられず頭が洗えねー。」

と整形外科に行ったのは6年前の10月だった。

初診で

「大きい病院を紹介します」

といわれて、行ったのが高台にある某総合病院。

初診後、即入院。

翌々日に奥さんがよばれ、

癌告知。

それも末期。

12月。

たった2ヶ月で、Aは骸になってアパートに帰ってきた。

長男3歳前、次男9ヶ月の冬だった。

通夜、葬式の準備等でみんな忙しく、俺は自宅で9ヶ月の次男のおもりをしていた。

突然泣き出す次男を、立ってだっこしてあやしていると、いきなりこいつが空中に向かってもがきだす。

まるで空中に「だっこしてくれー」といわんばかりに…。

こんな不思議な出来事が何回かあった。

葬式も終わり、ようやく落ち着いたある日。

うちの家族と、未亡人と遺児で食事に行った。




その店の主は、未亡人の学生時代の友人で、どうやら「みえる人」らしい。

店主が、立って次男をだっこしたまま、

「Aがそこにいるよ。すわってる」

という。

みんなが、店主のいう方向をみる。

「うわ!きたきた!」

と店主がいう。

どうやら主の方にむかってきたらしい。

すると、店主に抱っこされていた次男。

俺と居たときと同じように、空中に向かってもがき出す。

そうか、あいつきてたんだ。

抱っこしたかったろうな。

おれは涙が出た。




 

 - 超常現象, 金曜日の恐い話 , , ,