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【恐いい話】微笑んでこちらを見るおじいさん

   

病院勤めしていた私。

結婚退職しちゃったんですが色々とありました。

仲の良い患者さんが亡くなってしまう事なんてしょっちゅう。

でも病院では泣くに泣けなくて大変でした。

でも、どうしても悲しくて泣いてしまった事があります。

その日退院予定のおじいさん。

家族のお見舞いなんて皆無に等しく退院しても施設に入れられる事になっていました。

朝から何か調子が良くなくて、退院を延ばす様に話をしていました。

でも家族が断固反対。

無理矢理引き止める事が出来る程でもなかったので、そのまま退院する事になった。

朝、食事を運ぶと何か元気で一生懸命話かけてきた。

忙しかったが、うんうん、と話を聞くと、嬉しそうに笑って泣いていた。

どうして泣くんだろう、退院するのが分かってるのかな?

と思った。

痴呆も進んでいたので、分かるはずがないのだけど。

が、急におじいさんがおかしくなった。

気付いた時、私は深夜明けで帰宅する直前、昼間勤務の人が居なくなったその時、様態が急変した。

そのまま亡くなってしまった。

当然家族は医療ミスだ何だと言いまくってきた。

お見舞いも来ない家族に限って騒ぐ人が多いのだが、まさしく典型だった。

でも、その騒ぎはすぐに終結。

理由はこのおじいさんの奥さん。

おばあさんの登場で。

このおばあさんも高齢の為、一人では外出も難しく、お見舞いに来たくても子供の手を借りなければ来れない人だった。

おばあさんが子供たちを叱りつけてくれたそうだ。

看護婦さん達の事、お医者さんたちの事、何も見ないでと。

おじいさんがなくなったベットはすぐに洗浄に出された。

空いたはずのベットなのに、そこにはそのおじいさんが居た。

寝ぼけ気味だったかもしれないが、当たり前の様にそこにいた。

その時疑いもしなかったのだが、懐中電灯の明かりの中で笑っていた。
私も笑ってまた朝来ますね、おやすみなさい。

何かあったら遠慮しないで呼んでくださいね。

と、枕もとにナースコールを置いた。

あれ?と思ったのは朝だった。

不思議な事にこのおじいさん、時々外来でも見かける。

あれ?と思って振り返ると当然居ない。

でもいつも近くに居る様な気がしてならない。

でもいつも微笑んでこちらを見ている。

怖くないのも不思議。

長い入院生活で一番仲良しだと言われていた私に時々会いにきているのかも、と思った。

病院にはこんな話、結構あります。

皆言わないけど。

 

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