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【怖い話】産まれたばかりの弟を見下ろす女

   

産まれたばかりの弟がベビーベッドで寝ていた。

窓から見える庭には雪が積もっていて、とてもきれいだった。

私もいつのまにかソファで寝てしまったんだけど、突然目が覚めて何か嫌なものを感じた。

寝転んだまま頭の上にある窓を見上げると

白い着物のバサバサ髪の女が両手を窓につけて私達を見下ろしていた。

耳まで裂けた真っ赤な口がにやにや笑っている。

声を出すと殺される、と何故かそう感じた。

弟を守らねばならない。

両手をかざして眠ったままの弟の顔を隠した。

そこで記憶が途切れている。




私はこれを夢だと思っていた。

とても恐い夢だったから大人になっても忘れられないんだ、と。

この間、祖母の家に遊びにいった時に近所を散歩した。

少し遠い所まで来た頃、森のように広い庭のある朽ちたお屋敷を見た。
家に帰ってからも気になっていたので(昔のお金持ちの豪快な話が好き)どんな人が住んでいたのか祖母に聞くと、まだ人が住んでいるとのこと。

没落した人に興味が湧いて話をせがんだら、自分の知っている人は奥さんだけで気がふれて自殺したと教えてくれた。

頭の良い人だったけどおかしくなってからは裸足に長襦袢、口紅を耳までひいた格好で村中を徘徊してたそうだ。

いつごろ亡くなったのかは聞かなかったけど、もしかしたら私が見たのは夢ではなくその人だったのかもしれない。





 

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