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【怖い話】凶笑面が見ていたカップルに起きた惨劇

      2017/01/27

明治初期に作られたとされているが、誰の手によるかもわからない木造の面。

老爺のようにも見えるが、若い女にも見える。

しかし一切の表情がなく、能面として作られた割に神事用なのか演舞のためなのかすらわからない面である。

特異なのは名。

名を凶笑面という。

凶事がある時だけ、無表情なその顔に禍々しい笑みが浮かぶという。

ある旅館に遺されている昭和時代の新婚カップルにまつわる記録。

とても仲の良い夫婦で、初日は周囲の眼を気にする事なく腕を組み、温泉も混浴で入浴したと女将は苦々しく書いている。

二日目の夜、深夜に突然激しい物音がした。

宿の者が駆け付けると、二人は死んでいた。




夫は首を切りつけられ、畳には凄まじい鮮血。

妻は自らの胸を突き、倒れていた。

行灯の薄暗い寝室、壁に掛けたゆわれもわからぬ面。

行灯のあかりに照らされ、

不気味な笑みを浮かべていた。

突然の惨劇に混乱し、慌てふためく中、その不気味な笑みだけが記憶に残ったと女将は記している。

面はすぐに古道具屋に売り払われたそうだが、その後どうなったかはわかっていない。





 

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