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【怖い話】不思議な風俗嬢は地獄谷で待っている

      2017/01/01

長くなってしまうと思いますがお願いします。
これは俺が20のときの話。
俺は当時風俗店で働いていた。

俺以外にも店長(29歳)、Yさん(30歳)、Kさん(36歳)の男性社員がいてそれなりに楽しく働いていた。
女の子とも仲良くて遊んだりしてたしね。

でもその楽しさも俺が働き始めて半年くらいまでだった。

俺が働き始めて仕事にもなれて半年くらいたったころ一人の女の子が面接にきたんだ。
その子はM衣という子で、顔も可愛くスタイルもそれなりによかった。
長い黒髪が特徴的な子でした。

経験はないとのことだったけど店長もすぐに採用した。
経験があるよりも素人っぽい方が人気もあった時だったからね。

ただ彼女にはちょっと不思議なところがあった。
それに最初に気づいたのはYさんだった。
気配を感じないというのだ。

彼女が近くをとおってもまったくなにも感じない…
しかも、なにかぞくっとする背筋が凍るような感じがして不気味だった。

その話を飲みの時に店長にしたけれども
「気のせいだろ」
くらいでとりあってもらえなかった。
あたりまえの反応だが。

それ以来、俺とYさんはなんとなくM衣が気になるようになった。
もちろん恋愛感情とかそういうものじゃなくて不気味さを感じてたからだった。

そして不思議なことは他にもあった。
うちの店では女の子は自分の部屋に待機しているシステムで客がくるとそのまま部屋を使用するようになってたけども彼女の部屋だけはまったく物音がしない。

一人でいるときならわかる。
でも客が入っていても物音がしないんです。

普通はお客が入ってれば話し声やもしくは女の子の喘ぎ声が必ず聞こえてくるのに。

そして客が帰った後に使ったタオルとかは俺たちが回収するので外に出してもらうんだけど彼女だけは外に出さないんです。
もちろん店がしまれば部屋に入って掃除をするからわかるんだけども使用した形跡のあるタオルとかイソジンがまったくない。

シャンプーや入浴剤もまったく減ってない…
朝に用意したままなのだ。
女の子が用意したものを使う場合もあるからそうなのか?
と思ったけども彼女はそんなものはもってきてなかった。

しかも客自身も帰るときは普通は満足したりなにか表情にでるんだけども、彼女についた客だけは最初はかわいいから喜んで入るのだがでてくるときは、なぜか目が魚が死んだような目をして…虚ろな表情ででてくる。

生気が感じられないのだ。
しかも…リピーターがまったく存在しない…

彼女ほどのルックスとスタイルならリピーターがついて当然なはずなのに。

店長は
「ふしぎだなぁ。下手なのか?」
くらいの感想しかなったようだが、俺とYさんは絶対に普通じゃないと思ってた。

それだけじゃない。

彼女の部屋はまず彼女が帰った後に掃除に入ると、まったく用意したものを使用した形跡もないのに髪の毛だけは異常に落ちてるんです。

気持ち悪いくらいに。ちょっと多いとかいうレベルじゃなくて、まるで髪の毛を切ったんじゃないかというくらい必ず排水溝に詰まっている。
さらに部屋に入ると必ず腐臭がただよっているしお風呂の側面に赤い手形のような染みが必ずついている。

彼女が使ったときだけ。

中で会話もせずになにをしてるんだ?
と俺とYさんはすごく気になったけども、部屋の中を客がいるときにのぞくことはできないからそのままになってた。

そして…俺が実家で不幸があり帰省して3日ほど店を休んだときのことだった。

東京へ帰る前日の夜中の2時ごろにYさんから電話があった。

なぜだかよくわからないけども声が震えていた。
「はぁはぁはぁ…」

イタ電か?と思ってきろうとすると
「Sくん(俺)…俺だ。やっぱりM衣は普通じゃなかった。絶対にかかわっちゃダメだ。」

「どうしたんですか?なにかあったんですか?」

「俺は霊とかそういうものは信じてないけどM衣は…きっと生きてる人間じゃない」

「え?」

「俺…やばいかもしれない。。どうしたらいいんだ」

Yさんは本気でおびえていたようだった。
詳しい話を聞こうとすると、最初はかかわらない方がいいと言ってくれてたYさんだったが、俺のしつこさに負けたようでぽつりぽつりと話してくれた。

どうやらYさんはM衣のことを少し調べたようだった。

店が終わった後に彼女の履歴書を見て住所などを調べていってみたらしい。

するとそこはマンションの一室だったが…
誰も住んでいなかった。

しかもそこの住人はつい数ヶ月前に手首を切って自殺したらしくそれ以来空室になってるとのこと。

そしてYさんが隣の人に彼女の写真(履歴書のコピー)を見せて

「この人が自殺したんですか?」

と聞くと

「そうですよ。可愛い子だったんですけどねぇ」

と答えたそうだ。

この時にYさんは本能的になにかやばいと感じたそうだけども次の日についに誘惑に負けて彼女の部屋をのぞいたそうなんです。

「俺…みちゃったんだ…みちゃったんだよ。正直言って後悔してる」

「なっ…何を…見たんですか?」

俺はなにか得たいにしれない恐怖に駆られて声が震えていました。

「いいか。絶対にかか…」
ざざっ…ぐじゃぐじゃ…

そこまでYさんが言ったときに電波が乱れて不快な音がしたかと思ったら電話は切れました。

ここまで聞いただけで俺は恐怖感を感じていたけども、まだ正直信じきれていない部分があった。

確かにM衣の周囲には不気味なことが多いけども霊の存在を否定していた俺には理解できなかったからだった。

それにいくら気になったからとはいえ履歴書を見て家に行くだなんて、と思った部分もあったし。

でもそう思ってられるのもこの時だけでした。

東京へ戻った初日、Yさんは何事もなかったように働いていた。

あれほどおびえていたのに-

俺は仕事が終わった後にYさんに話し掛けると

「聞くな…頼むから聞かないでくれ」

と一言。

そして彼はその次の日-

「地獄谷で待ってる人がいる」

となぞの言葉を残して消えました。

Yさんが消息不明になってから約一ヵ月後。

彼はM衣の履歴書に書かれた場所から遺体で発見されました。

近所の住人の異臭がするとの通報で警察がかけつけたところYさんが死んでいたそうです。

最初は変死体ということで解剖もされたそうですが結局は死因は自殺。
死因自体は窒息死でめずらしいものではないそうですが大量の髪の毛が気道と食堂につまっていたそうです。

そのときに俺は気づきました。

YさんがいなくなってすぐにM衣が髪型がショートになっていたことに。

まさか…俺は恐怖でいっぱいになった。

初めてでした。

全身が震えるような恐怖なんて。

あの子はいったい…。

それから二日後。

今度は店長がいなくなりました。

「地獄谷で待ってる人がいる」

と同じ言葉を残して。

後で女の子から聞いたけども店長はM衣に迫っていたそうです…

そして店長がいなくなってから一週間くらいでM衣も店を辞めました。

一体M衣は霊だったのか?

それとも違ったのか?

今となってはわかりません。

ただ後で知ったことは、俺が働く2年前くらいにM衣と同姓同名の子があの店で自殺していたこと。

M衣が使っていた部屋で。

それを改装したのが今の部屋とのことでした。

実際にあの子が霊かどうかはわからなかったけど初めて経験した恐怖だったし、もう数年たったから打ち明けてもいいだろうとおもって書きました。

つまらない話でしたがありがとうございました。

 

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