アクセスランキング

【半狂乱の怖い話】夜の電話ボックス

   

父親と2人暮らしの中学生のS君は、塾の帰り9時頃になると、塾と隣りの雑居ビルの間の細い路地にある公衆電話から、父親の職場に電話をかけ、そして父親が迎えに来る、という生活を週に3~4日続けていたそうです。

ある日、いつものように父親に電話をかけ始め、呼び出し音が鳴っている最中、S君はコイン投入口のすぐ脇に、黒いペンキのようなもので塗りつぶされた跡を見つけました。

「何だろう?」と思い、家の鍵のキーホルダーで、少し削ってみました。

するとペンキの下には、文章らしき一部が出てきたそうです。

「夜、電」

と書かれていて、ここまで削った時に父親が電話に出たため、その日はそこで終わりました。

それから、塾が休みだったり、また塾が終わって電話しても、すぐに父親が電話に出たりとそのペンキの下の文字の事など忘れかけてしまっていました。

ある日、いつものように父親に電話をしましたが、なかなか出ません。

ふと、S君は以前、自分が削りかけていたペンキに気付きました。

「そういえば、こんなのあったな」

と思い、再びキーホルダーでガリガリと削ってみました。

ペンキが徐々に削られていくと、その下には釘のような物で掘られた文章が出てきました。

「夜、電話中に振り向くと」

ここまで削ったとき、父親が電話に出ました。

父親と話しながら、S君は削り続けました。

そして出てきた文章は…

「夜、電話中に振り向くとシヌ」

S君は凍りつきました。

と、同時にどうしても振り向いて、これは単なるイタズラだと確かめ、安心したいという衝動に駆られました。

S君は息を飲み、ゆっくり、ゆっくりと振り向きました。

次の瞬間、S君の父親が聞いたのは、受話器の向こうからのただならぬ息子の悲鳴でした。

父親が急いでその路地に駆けつけると、半狂乱状態のS君がいたそうです。

S君は幸いにも命を落とす事はなかったのですが、全く口を利かない殻に閉じこもった少年になってしまったそうです

 

 - 怖い話/怪談, 猟奇的な話 , ,