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【ゾッとする話】トンネルの中の天井に広がる彫刻

   

神奈川県の玄倉川は上流に向かって、両側を峡谷に挟まれた林道が1本伸びている。

その道は川流れがあった付近から奥(上流川)は一般車通行禁止になっていて、ほとんど人に会うことはない。

ロッジまでの間に素堀りのトンネルがいくつもあるが、中には照明がなく、道が曲がっているトンネルは、懐中電灯が無いと真っ暗で歩くことが出来ない。

で、俺はこの道を、地形調査のため、一人で歩いていた。

奥のユーシンロッジまで10キロ。

うるさい登山客にも会わないし、天気も快晴で快調だった。

トンネルをいくつか抜け、一番長いと言われている青崩隧道(トンネル)に到着、このトンネルは、入口から大きく左にカーブしているので、出口が見えず、入口はパックリと深い闇が待っているだけで、洞窟のような様相を呈している。

俺はヘッドライトの電源を入れ、トンネルに入った。

トンネルの中はヘッドライトでも心細いほど真っ暗で、しかも距離も長い。

自然と早足になった。

が、途中でヘッドライトが消えてしまった。

電池と豆球は出発の時に交換したし、切れるわけがない。

真っ暗になって焦ってしまい、ライトを頭から外そうとゴムを引っ張ったときに手がすべって床に落ちてしまった。

当然探せる明るさではない。

出口と入口のカーブの中間あたりなのか、どっちの光も入ってこない。

焦って手で探り始めたがみつからず泣きそうになってきたころ、急にちょっと離れた床に落ちていたライトがついた。

何でついたのかわからないが、とにかくほっとして近づく。

ライトはトンネルの天井に向かって光を放っていた。




拾うときに腰をかがめ、起きるときにライトに照らされた天井をふと見上げた。

そこには、素堀りの天井…があるはずが、何か人工的な彫刻を施されているように見える。

ライトを振って観察してみると…観音様…ちがう…

何メートルにもわたる超巨大な仏像みたいなものが天井に掘ってあった。

ライトに照らされた、目が開いたままの顔が不気味で、恐怖で膝がわらいはじめた。

走ってトンネルを抜け、早く人に会いたくて、ロッジまでほぼ駆け足で登った。

ロッジの釣り客にその話をしたら、長年、あそこを通っているが、そんな話は聞いたことがない。

見間違えたんだろうと言われたが、腑に落ちていない。

ちなみに、そのトンネルは今年の夏から工事が始まった。

素堀りの無照明は危険なので改修するのかもしれない。





 

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