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点検口|天井裏で見てしまった異様な男の話

   

設備関係の営業をやっているんだが、都内のとあるタワーマンションで工事前の下見調査に行った時の話だ。

私は天井裏のスペースと配線確認の為に脚立に乗って点検口を開けて中をライトで照らした。

ライトが照らす7m程度先に作業着の男がいた。





「ああ、たまたま他の業者が入ってたのか」と思ったが、天井裏は人の重みに耐えられないスペースだし、明かりも無しにいるのはおかしい。

この男は何かおかしい。

そう思った瞬間その作業着の男は振り返り、こちらに向かって這い出てきた。

ハイハイとも匍匐前進とも違う例えようもない変な動きで異様なスピードで。

慌てて点検口から頭を引っ込めつつ腰にぶら下げたマイナスドライバーを抜く。

点検口を閉めてロックする。

脚立から降りてマイナスドライバーとライトを構える。

数十秒経っただろうか。

何も起こらなかった。

あの男が這い出た時に一切音はしなかった。

あいつは何だったのだろう?

地下受水槽や機械室で変なのを見る事はあったが天井裏は盲点だった。

この出来事以来、点検口を覗く時は気をつけるようにしている。





 

 - オカルト, 金曜日の恐い話