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【霊の話】見守るもの

   

身の上話だけど聞いてくれ

おとといの話

おれ、世間で言う「やもめ」ってやつでさ、嫁は双子の娘産み落として逝っちゃったのよ

それが4年前の話

そっから2年くらいはジメジメ暮らしてたけど、娘も居るし、もう吹っ切れてる

その娘たちが赤ん坊のときから、天井の隅とかテレビの棚とか、何もないところを見ながらキャッキャ笑うことがあるんだ

産まれた頃からだったから原始反射かと思ってたけど、1歳になっても続いてる、どうもおかしい

念のため、知能検査も受けに行ったが特に何もなかった

「どうした?」

って聞いても2人そろって

「んー」

とか

「わかんない」

とか言ってた

そっから気にしなくなったんだけど、4歳になって、2人とも語彙が充実してきた

ふとそのことを思い出して聞いてみると、

「んー」

「わかんない」

とお決まりの返答が




しかし遅生まれの方(妹ちゃん)が

「なんかいるの」

と言い、早生まれの方もそれに同意する

ずっと昔から何かが見ている、と主張

「こわい?」

と問うと

「こわくない、パパといるときみたいな気持ち」

との旨の内容が返ってきた

もしかしたら幽霊ってのは本当にいて、娘たちを嫁の霊が見守ってくれてるんじゃないか

本当にそうだったら、俺も娘も幸せもんだなってそう思えた

次の娘たちの誕生日と、嫁の命日はまだ遠いけど、5歳のその日はめいっぱい祝福してやるつもり





 

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