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【恐怖の体験】電話占いのお客さんが犯人の可能性

      2017/03/17

昔、俺が友人に頼まれて電話占いをしていた頃の話。

その友人は、電話占いの広告を出していて、何人かの占い師を抱えていた。

『出来るときだけでいいから、手伝って』

と頼まれ、何回かやったことがある。

まずは友人が電話をしてきて、

『依頼があったけどこれからの時間出来るか?』

と聞いてくる。

できるときは相手の電話番号を聞いて、コレクトコールでこちらから電話をかける。

最初に料金設定の説明をして、最後に

『○○分だったので○○円を振り込んで下さい』

と伝える。

依頼がくるのは、だいたい夜の十時すぎが多かった。

職場での恋愛の話から、ディープな三角関係など、いろいろな依頼があった。

なかには

『会社で隣の席に座っている男性が、自分のことをどう思っているか知りたい』

というような、ほほえましいのもある。

俺はタロットで占い、

「彼もあなたのことを意識しているよ」

と答えた。

電話口で喜んでいる依頼人の声を聞きながら、

「ああ、青春っていいなあ」

と嬉しい気持ちになったりする。

あるときは、かなりディープな話もあった。

夫がいる三十代の主婦なのだが、肉体関係だけの男友だちがいて、どうやらその男が組関係の人とつきあっているようだ、と。

しかも、お金が絡んでいて脅されているらしい。

彼がどこまで裏の世界に染まっているかを知りたいという。

タロットで占うと、かなりヤバい感じの暗示が出た。

そのカードの意味を伝え、

「その人とは別れた方が良い」

と伝えた。

納得できない感じだったのか、あまり嬉しくない様子だった。

そういうディープな依頼のときは、心がズシーンと重くなる。

言葉のイントネーションからして、関西方面のようだったが、関西弁でディープな話は勘弁してもらいたいと思ったよ(笑)

俺が電話鑑定をやめるきっかけになった依頼がある。

それは、二十代の若い女性。

つきあっている彼が浮気をやめられるかどうかという悩みだった。




彼女は彼をとても愛しているのだが、彼はモテ男で複数の女性とつきあっているらしい。

『お前が一番好き』

と言ってくれてはいるが、彼女はどうしても、他の女がいるのが許せない。

「いつかあたし、彼を刺すかも知れない。アハハハハハハ!」

本気か冗談かわからない物騒な言葉を言いながら、高笑いしていた。

俺は

「どうもその男性の浮気性は今後も続きそうだ」

と伝えた。

そして、

「一年後には別の男性と縁があるから、別れた方が良いのでは」

と言った。

彼女は、どうしても彼と結婚したいようだったので、

「結婚しても女癖は直らない」

とハッキリ伝え、もう別れて新しい恋の準備をすることを勧めた。

あまり納得しない感じで後味が悪かったが、料金を伝え電話を切った。

電話を切ったあと、執念深い彼女の性格が気になった。

それから数か月後、何気なく全国ニュースを見ていたら、

《二十八歳の女性が交際男性を刺殺》

とのニュースが。

いつもなら、よくあるニュースのひとつとしてあまり気にもとめないのだが、そのときは胸がキューッとなる感じがあったのを覚えている。
あの時の彼女の言葉が思い出されたからだ。

「いつかあたし、彼を刺すかも知れない。アハハハハハハ!」

彼女の名前も顔も、住んでいる場所さえ知らないのだから、まったくの人違いかも知れない。

だが、その時聞いた生年月日からするとぴったり二十八歳……

そのことがあって、友人に連絡して電話占いを辞めることにした。

あの事件の犯人が、彼女でないことを祈るばかりだ……





 

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