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【恐いい話】大好きな飼い犬の最後の挨拶

      2018/01/12

14年間、雑種犬を飼っていました。

とっても頭の良いコでした。

私は大学時代、海外に単身留学していたのですが、卒業式だけは折角の晴れ舞台だし…ということで、両親がお祝いに駆けつけてくれることになっていました。

ところが、間際になって、犬が臥せって、もう余命いくばもないとの連絡が。

「お母さんは犬が心配なので、日本に残るよ」

という父の会社からの電話に私も、卒業式よりも家族の一員の方が大事だから、と了承したのです。

ところが、その2日後再び父からの電話。

「犬、昨日死んじゃったよ。お母さんもそちらに卒業式を見に行くから」

後から聞いた話では、最後の数日は自力で起き上がることも出来ないほど衰弱していたにも関わらず、死期を悟った飼い犬は、夜中に自力で階段を上り、ドアを開け、寝ていた兄の手に鼻面を押し付けて起こし、そして、家族皆に見守られながら、息を引き取ったそうです。

後で母がぽつりと

「頭のいいコだったから、あなたの卒業式のために気を遣って、急ぎ足で逝ってしまったのかな…」

と言っていました。

でも私は結局海外で、死に目にも会えず、卒業後日本に帰って来ても、どうしても犬の死を実感できなくて「悲しい」という気持ちを持て余していました。

そして、帰国後3ヶ月ほど経ったころ、こたつでウトウトとしていた時のことです。




何やら、ふんふんと押し付ける冷たい鼻面と、ぺろぺろ顎を舐める懐かしい感触が。

(あ、●●だ)と思い、嬉しくなって夢うつつのまま、生前は私が嫌がってさせてやらなかった顔舐めを思う存分させ、布団にもそもそと潜り込んでくるその体を抱えて、ぬくぬくと、そのまま眠りました。

願望が見せた夢だったのかもしれないけど、起きた後もその時の感覚は鮮明で、体の匂いや温もりが確かだった分だけ「ああ、もうあのコはいないんだな」という気持ちが湧いてきて、やっとその時、犬のために泣くことが出来たんです。

死に目にあえなかった私の為にも、ちゃんとお別れを言いに来てくれたのかな、と。

それから6年経って、我が家もそろそろ、また新しい犬を飼おうかと相談しています。

このコの印象がまだ強くて、なかなか次のコを決めかねてるのが現状ですが(笑)。

でもお母さん、寂しいのは分かるけど、もういい加減お骨、埋めてあげようね(苦笑)。





 

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