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【恐いい話】デパートの奥の不思議空間の話

      2018/04/13

俺が小学校低学年くらいの頃の話。

オヤジと二人でデパートに行った記憶がある。

大阪の高島屋か、大丸か、覚えていないがとにかく御堂筋線に乗ったことは覚えている。

当時オヤジは単身赴任をしていて、たまに実家に戻って来ると家族で出かけるため、俺とオヤジと「二人だけ」で出かけるのは珍しいことだった。

何の目的だったかは全く覚えていないし、よく考えたら何故二人だったのかも覚えていない、というか二人だけで出かける必然性が無かった。

俺はオヤジに手を引かれて人気の少ない紳士服売り場を歩いた。

久々にオヤジと一緒に居られるので最初は嬉しかったが、やはり子供だけにすぐ飽きてしまう。

あまり不満を表に出さない子供だった(と俺は思っている)が、オヤジはそれを悟ったのか、俺の顔を覗き込んで少し微笑むと、売り場の奥の通路に俺を連れて歩いていった。

その通路は白い壁で小奇麗だった。

空中通路(回廊)とでもいうのだろうか、そして奥にガラスのドアがあった。

ドアを開けて外に出ると一気に視界が広がり、石の床の大きな広場のようになっていた。

大きな建物もいくつかあった。

空は真っ青だった。




とにかくだだっ広く、正面には茶色の石で出来た、段の幅が広い大きな階段があり、泉のようなものもあった。

異次元のような空間だったが、俺たちのほかにも2.3人の男が何をするでもなく佇んでいた。

子供心に、

「なんでデパートの奥にこんな空間があるんだ」

と思ったが俺は何も言わず、オヤジも何も言わなかった。

そして、この記憶の中では俺も、オヤジも、他の誰も喋っている姿を覚えていない。

オヤジは俺の手を引き、また元来た回廊を通ってデパートの中に戻った。

俺はこの思い出の話をすることなくオヤジと別れた。

今まで他の誰にも話していない。

今こうして文にしても途方も無い夢の話のようだが、あまりに映像が鮮明すぎて夢だとは思えない。





 

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