アクセスランキング

【恐いい話】まるで挨拶に来たようだと

      2018/01/12

はじめって飼ったネコがいた。

真っ白い美猫で頭もよかった。

とても私になついてくれて、私もとても好きだった。

猫を飼って七年目、寒いとき以外は布団に入ってまで寝ようとはしなかったのに、その年は何故かいつも私の布団で寝るようになっていた。

冬だけでなく、暑い真夏にも。

私としてはそれだけ一緒にいてもらえるのが嬉しかったので、単純に喜んでいた。

ある時、母と大阪に大学見学に行くことになって2~3日家を空けることになり、私のベッドに寝ていた猫に

「行ってくるよ」

と言ったら、

「にゃあ」

と答えた。

そのままじーっと私の顔を見つめたまま。

凄く穏やかな顔をしていて、凄くせつなくなったのは今もはっきり覚えている。

猫の、どうしてもその顔が忘れられなくて、正直旅行も上の空だった。

家に帰ると、猫は何処にもいなかった。




もともと外へ出掛けるのが大好きだからとは思ったけれど、数日経っても帰ってこなかった。

家族に聞くと誰もが見ていて、まるで挨拶に来たようだと言った。

そして結局そのまま猫は帰ってこなかった。

とても悲しかった。

思い出すと今でもせつないけれど。

数年後、霊が見えるという友達が

「あんたの肩に白いモノが見えるよ」

と言ってくれた。

ああ、チロがちゃんと見ていてくれるんだなと思い、その言葉がとても嬉しくて今でも信じている。

ちゃんと今でも忘れないからね。

あんたの後に来た猫は君以上にやんちゃで我が侭だけど、元気にやってるよ。

あんたの分まで長生きしてくれと思いつつ、今それは叶っているけどね。




 

 - 超常現象, 金曜日の恐い話 ,