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【怖い話】悪趣味な例文と受験生達の呪詛がある英語の参考書(中古)

      2017/04/17

受験生のころ、古本屋で英語の参考書を買った。

少々黄ばんで角が傷んでいたがカキコミが少なく、激安だった。

受験生の愛読書として長年定評のある参考書だった。

帰宅して読み始めると、解りやすく買って良かったと上機嫌だった。

当時寝る時はウォークマンで英語のCDを聞きながら眠りに付くのが習慣だった。

いつも通りCDを聞きながらベッドに入っていると、

グォ…ゴゴ…

と電話の混線みたいな雑音が入り始めた。

最初は小さい音だったが、次第に英語が聞き取れないくらいの大きな音になった。

買ったばかりのウォークマンが故障したのか?

まさか?

と、何度も電源切って入れて、リピート再生したりした。

やっと順調に英会話が流れるようになった。

いつの間にか眠ってしまった。

その日久々に夢をみた。

ひどい夢だった。

学帽をかぶった学生や、紺のブレザーの高校生が洗濯物のように一列に並んで、首をつっているのだ。

僕はその光景を遠くから見ていた。

首吊り学生達は、白めをむいて、口々に英単語らしきものを叫んで揺れていた。

その夢は連日続き、CDも相変わらず雑音が入るので聴くのを辞めた。

勉強が手に付かなくなってきたので、兄に相談した。

「そのCDもってこいよ。オレのプレーヤーで聴いてみる」

兄がCDをかけた。やっぱりところどころ雑音がグォ…ガガ…ウオオ…。
兄「リスニングできないほどの音じゃないじゃん。気になるならCD買い換えるしかないな。ところで、リスニングの成果は上がってるのかよ」
オレ「うん、ほとんど暗記できてるよ。毎日聴いてたから…」

兄「じゃ、これは何ていってる?一番最初の会話」

"I've heard he~…"

"Well, he commi~…"

オレ「あれ、こんな会話あったかな?一番最初のは天気の話のはずだけど?It is the hottest summer that Tokyo has had in 30years....」
兄「ぜんっぜん違うだろーよ。ダメダメだな~オマエ、もう一回聴け」
" I've heard he's dead" " Well, he committed suicide by hanging himself"

兄「彼、死んだんだってね。そうよ。首をつって自殺したのよ。だろ」
オレ「な、なんだよそれ!そんな例文あるわけねーだろ」

兄「まー確かに悪趣味な例文だ(笑)」




オレ「そんな例文なかったってば!今まで!」

兄「言い訳するなよ。勉強不足なんだろ」

突然、CDプレーヤーから大きな雑音がした。

グォグオオ…グオー!ウオオオ…アアアアアアーーーヒーーーッヒヒ!
最後は人間の笑い声のようだった。

オレ「今の雑音…人間の声みたいじゃん!何かあるんだよ!変だと思ってたんだ。そうだ、あの本を買ってからオカシイんだ!」

直ぐ部屋から例の参考書を持ってきて、兄に渡した。

「別になんともねーじゃん」

兄はパラパラと本をめくった。

オレ「いや、それを買った日から雑音が始まったし、変な夢もみるようになったんだ」

兄「受験ノイローゼじゃねーだろうな。さっきの雑音だって別に…」

くまなく調べようと、兄は表紙を外して裏返した。

そこには…

『今度落ちたら死にますお父さんお母さんごめんなさい』

『モウツカレタ…オワリニシヨウ』

『○X大学地獄に堕ちろ!堕ちろ堕ちろ!』

『受験戦争を恨みます。僕の18年間は不幸でした。バイバイ』

様々な筆跡の受験生達の呪詛がビッシリと刻まれていた。





 

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