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【怖い話】心霊スポットで見たアレと神社のお姉さん

   

この話は中学一年の夏休み、よく遊んでいた友人と3人で肝試しをした時に体験した出来事。

その後なにかあったとか感染系って訳でも無いけど、個人的には洒落にならないぐらい怖かったのでここに。

その時行ったのは地元では有名な心霊スポットで、少し山を登った所にある古い小屋。

特に謂れのようなモノは無かったが、雰囲気が不気味だからか、かなり昔から心霊スポットとされていて、幽霊の目撃情報もかなりたくさんあった。

更には自分達が小学校低学年だったころ、その小屋の近くで近所のヤンキー二人の遺体が発見された事件があり、呪われた場所として地元の人間からは恐れられていた。

(どちらも死因が刺し傷でナイフを所持していた上、小屋の中からビールの空き缶が見つかった事から酔った勢いで喧嘩がエスカレートしてという事で事件は片付けられた)

流石に死人が出た場所だし、もし幽霊がホントに出たらヤバいだろーなという話から、念のために肝試しに行く前に近くの神社にお参りをしようぜという流れになった。

お賽銭は皆同じ100円と決めてから、日が落ち始める頃にお参りをして例の小屋に向かった。

完全に日が落ちてから小屋に到着、山の中にあり街灯などは無かったが、月が非常に明るかったため懐中電灯だけで特に苦も無くたどり着く事が出来た。

件の小屋は心霊スポットになるだけあり、AとBは

「こえー」

と怖がりながらも半ば楽しんでいる雰囲気だった。

が、Cだけはやたらと真剣な顔で周囲を警戒していた。

Cは怖がりだなーと軽くからかった後、小屋の扉を開けて中を懐中電灯で照らした。




小屋の中は今は使われていない古い農具等が置かれているだけで特に変わったモノはなく、中に入って一通り見回してみたがやはり何もなかった。

しばらく小屋の中で話をしてから外に出て、期待外れだったなー等と言い合いながら、当初の予定通りB家に行ってゲームしようと小屋に背を向けて歩き出そうとした瞬間

ガラガラ

と扉が開く音がした。

反射的に振り返り小屋の扉を見ると少しだけ空いている。

その僅かに開いた隙間の中には縦にびっしりと並んだ大量の目が見えた。

しかも全ての目がこちらを凝視している。

誰かが

「ひっ」

っと小さな悲鳴をあげると同時、扉が物凄い勢いで開いた。

だけどソコには何もなかった。

さっき見た大量の目も何も。

俺らが唖然として固まっているとCが

「おい!!逃げるぞ!!」

と俺の手をつかんで駆け出した。

俺もそこで

「あ、なんかコレヤバい」

と思いCと共に

「AとBも早くしろ!!」

と叫んでから駆け出した。

Cに続いて暗い山道を全力で走った。

幸い来たときのルートはあまり険しい道では無かったため、そのルートを逆走すれば比較的安全に山を下る事が出来た。

走っている最中、AとBがついてきているか確認するために何度か振り返った。

そのとき、目に見えない何かが俺たちを追いかけてきているのが分かった。

しかも大量に…。

木や草があちこちでガサガサと揺れて、まるで山全体が俺たちを追いかけてきているようだった。

しばらくCを追いかけるように走っていると、最初にお参りをした神社が見えた。

Cが迷うこと無く神社の鳥居をくぐった為、俺たちもそれに続いた。

鳥居をくぐり本殿の前までいくと疲れたのか、Cが息を切らしながその場にへたりこんだ。

その様子を見て俺たちも急に疲れが押し寄せてきて、その場にへたりこんでゼーゼーと息を整えた。

ある程度息が整った所で、鳥居の方を確認したがさっきまでの奴らが追いかけてきている様子はない。

ほっとしたところで違和感を感じた。

本殿の中に灯りが見える。

この神社は石段を登って鳥居をくぐればすぐに本殿があるような小さな神社で、こんな時間に人がいるなんて事は普通はない。

それに気付いた俺が緊張しながら本殿の灯りを凝視していると、すすすっと本殿の扉が開いた。

さっきの事を思い出し俺達はビクッとして身構えたが、中から出てきたのは真っ黒な洋服を着た髪の長い女性だった。

中1の俺が一目見て「お姉さん」と感じたから、多分高校生か大学生ぐらいの見た目だったと思う。

お姉さんは俺たちを見て一瞬怪訝な顔をしたがすぐに優しく微笑んで

「どうしたの?」

と聞いてきた。

お姉さんに言われて本殿の中に入ってからAがさっきあったことを必死に説明した。

お姉さんはAの話を真剣に聞いてくれた。

Aが一通り話し終わった頃には、俺達も大分落ち着いてきてさっきまでの怖さは随分薄らいでいた。

Bなんかは

「実は幻覚だったんじゃね」

とか言い出してた。

Aの話が終わった後、お姉さんは軽く自己紹介をしてくれた。

なんでもこの神社を管理している家の人間で、神社の掃除をしていたら古い書物を見つけて読んでいたらこんな時間になってしまったとかなんとか。

その後はお姉さんが少し外の様子を見に行ってくれて、もう大分遅い時間だからとお姉さんに送られてそれぞれの家に帰った。

道中お姉さんがくれた豆大福がやたら美味かったのはよく覚えている。

その後家に返って親に軽く事情を説明して(元々Bの家に泊まると言っていた)、風呂入ってから寝た、因みに親はやっぱり信じてはくれなかった。

翌朝目が覚めて、昨日の事はBが言ってたようにみんなで幻覚でも見てたのかなーと思い始めた頃に一つ重大な事に気付いた。

俺達は最初は3人だったはずだ。

俺とAとB。

(じゃあCって誰だったのか)

と考えていたら母親に呼ばれた。

Aから電話がかかってきたらしい。

電話に出たらAはやっぱりCの話をしてきた。

二人であーでもないこーでもない言っているとふと気付いた。

そういえば

「『アレ』を見たときに真っ先に逃げるように言ったのも神社に向かったのもCだったな」

と。

その日の昼にまた三人で集まって神社に行くことにした。

集まってからBが

「そういえば」

と前置きして話を始めた。

出掛ける前にちょっと思い出したから、親にあの神社を管理している家が何処かと聞いてみた所」

なんと「俺の家」って答えが返ってきた来たらしい。

「あんなお姉さんお前の家にいたっけ?」

と聞かれたが当然俺は知らない。

変な間と静寂の後、Aがポツリと呟いた。

「もしかして、あの神社の神様が俺達の事を助けてくれたんじゃ」

俺もBも何となくその考えがしっくりきてそうなんだろうなと思うことにした。

そのあと3人揃って神様にお礼を言った。

お賽銭は奮発してそれぞれ500円づつ出した。

その後俺は祖父母が時々行っている神社の掃除を手伝うようになったが、あのお姉さんとCには1度も会っていない。

そしてあの時の事を思い出すたびあることを考えてしまって背筋に寒いモノが走る。

もし本当に神様が助けてくれたというのなら、例の小屋で見た『アレ』は…




 

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