アクセスランキング

【怖い話】どこにも穴が開いていなかった!

      2018/05/30

知り合いの話。

一人山道を下っていた時のこと。

緩やかなカーブを曲がった先に、奇妙な人影があったのだという。

汚れた白いワンピースに腰まである長い黒髪からすると、女性のように見えた。

髪を顔前に垂らして俯いており、表情などは見えなかった。

近づくにつれ、おかしな点に気がついた。

彼女は靴をはいておらず、傷だらけの素足だったのだ。

声をかけようと横に並んだちょうどその時、彼女が顔を上げて彼を見た。

彼女の白い顔はのっぺらぼうで、どこにも穴が開いていなかった。

彼が腰を抜かすほど驚いていると、彼女はおもむろに指を顔に突き立てた。




指を突っ込んだところに大きな穴が開き、ぽっかりとした目と口ができた。

もうそれ以上我慢ができず、彼は走って逃げ出した。

すると後ろから地面を蹴立てて走る音がついてくる!

荷物を放り出して力の続く限り走ったのだという。

追いかけてくる足音は、麓近くまで続いた。

後日、彼は仲間数人に頼み込んで、一緒にその山道を登ってもらった。

彼女は現れず、彼の荷物は投げ出された位置にそのまま転がっていたそうだ。





 

 - 怖い話/怪談, 金曜日の恐い話 , , ,