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【怖い話】ある夜ドアを開けて捨てはずのぬいぐるみ達が帰宅

      2017/04/19

旦那と幼い娘と三人で暮らしてます。

仕事の都合上旦那はいつも帰りが夜遅く、私と娘は先に寝てしまうのが習慣でした。

部屋には娘が生まれる前に買っておいた、たくさんのぬいぐるみがあったんですが、なぜか娘はそれらを嫌っており、何かと

「こわい、こわい」

と言って避けたがります。

ぬいぐるみの顔が怖いのかと聞くと首を横に振ります。

慣れさせようとしてもやはり怖がるだけで、結局捨ててしまいました。

いつものように娘と布団に入りうとうとしていると、玄関の鍵が開けられる音がしました。

かちゃり。

旦那か。

今日はいつもより早いな、と思いまたそのままうとうとしていました。

すると、不意に音がしたのです。

さっきの鍵の音ではありません。

ドクン。

私の心臓の音でした。

ドクン。

ドクン。

突然鼓動が早くなってきたんです。

それだけではありません。

言い知れない恐怖も襲ってきました。

なぜだろう。

帰ってきたのは旦那のはずなのに。

家に入ってきたのは、旦那であるはずなのに。

なんで怖いんだろう。

そういえば旦那は足音がどっしりしていました。

すると、今聞こえる軽い足音は……。

嫌。

来ないで。

ドクン。

ドクン。

ドクン。

だんだん鼓動が早まっていきます。

ドクン。

ドクドクドク。

胸が痛い。

痛いほど鼓動が強い。

ドクドクドクドク!

かちゃり。

『誰か』が部屋に入ってきた。

そう思いました。

…………。

絶対に見たくない。




身体は動くので、目を開けて見ようと思えば見ることができたと思うんですが、ただただ怖いものを見たくない、そんな情けないほど子供じみた感情で、しかし本能に忠実な感情で、目を頑なに閉じたまま恐怖にじっと耐えていました。

ドクドクドクドクドクドク………。

しばらく経ちましたが、何も音はしません。

動悸もおさまってきて、いつの間にか普段の調子に戻っていました。

部屋のドアは開いてませんし、思い出してみると、旦那が朝に、今日は帰れないと言っていた記憶があります。

ああ、夢でも見たのかなと思いました。

うなされて娘を起こしはしなかったかと考えて、私は娘の方を見ました。
娘は目を開けていました。

ある方向をじっと見つめているようでした。

私の後ろです。

何か気になるものでもあるのかと振り返ると、

捨てたはずのぬいぐるみ達が、部屋の真ん中でこちらを見ていたのです。





 

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